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ムラカミハルキさんが1979年から2010年までに書いた未発表あるいは単行本未収録の文章69篇をハルキさん自身が選択した文集です 2009年2月のエルサレム賞受賞の講演は有名です 例の もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、 私は常に卵の側に立ちます。 本書 p.78 というヤツです 些かメタファーが両極過ぎるのが 繊細な在り方を隠蔽してる様な気もします が 何と言うか 400頁以上の分厚い本です カラヤンの指揮するシェーンベルグの様に サラサラと 淀みなく なめらかに 美しく 流れていきます 一般的に言うと 技術 あるいは 技巧 とでも いうのでしょうか(笑) とわいえ シリアスな文章から 柄谷行人を読む馬(!) まで 実に奥行きのある文集です デビュ以来のハルキさんファンであるところのアタシには ごくごく愉しく 圧倒的にニヤニヤしながら読んでしまったり するのですが チャシャ猫のように 消えてなくなる術は会得できません(笑) 特に音楽について書かれた文章が好きです ハルキさんの場合 真摯に聴いている というのがベースにあるから アタシも聴いた音楽に関しては 了解可能です もちろん 聴いていない音楽については 何も言えませんね(笑) 音楽は聴いてみないと 何も判らない 千言万語されても 意味がない で ハルキさんが訳したBill Crowはもちろん読んでいますが Crowさんに頼まれて ライナー・ノーツを書いたClaude Williamsonの“autumn in new york”も 速攻でCD買ってしまいました(Crowさんがベースを弾いています) ジャケットにはちゃんと Liner Notes : Haruki Murakamiとクレジットされてます(笑) 確かに リラックスした良い演奏です シリアスさは皆無ですが 良くも悪くも ジャズから 情念とか スピリチュアルなコアを濾過したら この様に ソフィスティケートされた 下手をすれば 単なるエレベーター音楽と受け取られかねない サラサラ カラヤンの音楽っぽくなってしまうのかもしれません というか 時代的に観て 消費される音楽は斯様に 温度や湿度がないミニマルな志向が基本なのでしょう(笑) と言ふ理由で ホントに 良い文集でした 堪能しました ふと 星野君に話しかけるカーネル・サンダースの饒舌が どこに由来するのか 何となく想像できちゃう様な気分にもなります(笑)
by duchampped
| 2012-07-04 01:27
| 逍遙的読書
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