アタシが『風の歌を聴け』の講談社文庫を読んだのは1983年なので 30年近く村上春樹サンを読み続けてきたのだけど ハルキさんの初めてのインタビュー集は そもそもハルキさんがあまり肉声を意識させない作家であるからなのか あるいは収録されたインタビューの会話自体をご本人が超絶技巧で微妙にアレンジしてあるからなのか まるでエッセイを読んでる様な いつもの 体温を感じさせないサラサラとしたものでした
例えて言うならば フォン・カラヤンが指揮するシェーンベルグみたいに
言い換えれば ハルキ愛好者にはとても楽しい読書になった
風の歌からカフカまでは 定期的に読み返すのだけれど『アフターダーク』以降が何故かアタシには愉しめない
だから『1Q84』も3を読んでいない
ハルキさんよりアタシは幾分若いのであるが もしかすると アタシが加齢で疲弊して追従できなくなってしまったのかもしれない
ソレはソレで仕方がない(笑)
また古い作品に帰るのだけれど このインタビュー集は ソレなりに愉しめるモノでありました
☆文体診断 新渡戸稲造