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というか「鉄」な趣味というものがあります。多くの場合はこの十数年来ある種の蔑称となっている「ヲタク」のハシリみたいなものだと思います。ご多分に漏れず、アタシも小学校高学年~中学時代は鉄道模型(HOゲージ)にはまりました。今のN(9mm)ゲージよりも高価でしたが、それでも中学生の買える範囲にあったということは消費者の数が今よりも遙かに多かったのだと思います。SLでも天賞堂の様な「ハイエンド」は別にしてカツミ、エンドウのモデルで当時5~8万円くらいだったかな。それでも高価だったからアタシが持っていたのはキハ20系とか103系とかだったけどね。
むしろ模型として日本のHOゲージが抱えている複雑な問題があります。これはNゲージも全く同じ問題かかえてますけど。 要はHOゲージ(軌間16.5mm)はヨーロッパ発生なので当然ヨーロッパ鉄道の採用している標準軌間(1435mm)を模型縮尺の基準にしているからスケールは1/87であります。(計算上は90分の1くらいになるけど小さすぎるからね) ちなみに軌間は2本のレール間の幅です。 一方、日本で標準軌を使用しているのは新幹線と一部の関西私鉄、路面電車だけです。 日本で鉄道軌間の基準はむしろ日本国有鉄道、現JR各社の在来線であり、狭軌(1067mm)です。 また、狭軌でも 京王線、都営地下鉄新宿線、都電、東急世田谷線は軌間1372mmです。 日本の鉄道軌間をまとめると以下です。 ●1435mm 標準軌間 新幹線 〈関東私鉄〉 東京地下鉄(銀座線、丸ノ内線) 新京成電鉄 京成電鉄 北総鉄道 芝山鉄道 京浜急行電鉄(一部三線軌) 箱根登山鉄道(一部三線軌) {関西私鉄} 阪急電鉄 阪神電気鉄道 近畿日本鉄道(主要路線) 京阪電気鉄道(鋼索線を除く) 山陽電気鉄道 能勢電鉄 叡山電鉄 京福電気鉄道(鋼索線を除く) 阪堺電気軌道 北大阪急行電鉄 神戸高速鉄道(東西線) 北神急行電鉄 {西日本私鉄} 広島電鉄 高松琴平電気鉄道 筑豊電気鉄道 西日本鉄道(宮地岳線を除く) 長崎電気軌道 {公営} 東京都交通局(浅草線、大江戸線) 横浜市交通局 名古屋市交通局(東山線、名城線、名港線) 京都市交通局 大阪市交通局 神戸市交通局 福岡市交通局(七隈線) 熊本市交通局 鹿児島市交通局 これより狭い軌間(狭軌) ●1372mm 馬車軌間 京王線 都営地下鉄新宿線 都電 東急世田谷線 ●1067mm 三六軌間 JR在来線(新幹線共用区間を除く) 東京地下鉄(銀座線、丸ノ内線を除く) 札幌市交通局(札幌市電一条・山鼻西・山鼻線) 仙台市交通局(仙台市営地下鉄南北線) 京王電鉄(井の頭線のみ) 東京急行電鉄 小田急電鉄 箱根登山鉄道(小田原駅~箱根湯本駅間のみ) 西武鉄道 東武鉄道 相模鉄道 東京都交通局(都営三田線のみ) 東京臨海高速鉄道(りんかい線) 首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス線) 名古屋鉄道 名古屋市交通局(鶴舞線・桜通線・上飯田線) 名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線) 京阪電気鉄道(鋼索線のみ) 南海電気鉄道 大阪府都市開発(泉北高速鉄道線) 近畿日本鉄道(南大阪線・吉野線・伊賀線・養老線・生駒鋼索線等) 西日本鉄道(現在は宮地岳線のみ) 豊橋鉄道 静岡鉄道 富士急行 伊豆急行 伊豆箱根鉄道 えちぜん鉄道 富山地方鉄道 弘南鉄道 津軽鉄道 十和田観光電鉄 神戸電鉄 福岡市交通局(空港線・箱崎線) 鋼索線(箱根登山鉄道鋼索線・伊豆箱根鉄道十国鋼索線・鞍馬山鋼索鉄道・能勢電鉄妙見ケーブルを除く) 岡山電気軌道 つまり模型の軌間16.5mmを模型上は10671/1372/1435の3つの軌間に当てはめる必要があることになって実にややこしい。(笑)でもそれは線路の幅(軌間)の縮尺を厳密に考えた場合の模型的世界観の問題です。 しかし、台車と軌道を除けば、実際の車両は人間のスケールに合わせて作られているから大体が似た様な大きさです。こちらに世界観を合わせて模型化されているのが実情です。日本のHOゲージの縮尺は80分の1。 都営地下鉄大江戸線の様な狭苦しいものもありますが。 実際に最近は小規模にNで遊んでますが、息子の新幹線100系(やっぱ新幹線はコレですよね)はやはり在来線車両よりも 縮尺が大きいですから並べて走らせるとカナリ不自然です。アタシは専らEF65とかつてHOでは手のでなかったD51にも長い貨物列車引かせて一献してます。(笑) 閑話休題。 実は、初めて故宮脇俊三さんの『時刻表ひとり旅』(講談社現代新書、1981年)という本を読んだのです。 それで昔の「鉄分」が復活しちゃって上記の記事になってしまった次第。(笑) 長くなるので続きはまた。
by duchampped
| 2006-09-15 10:33
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